朝鮮王朝のお墓・西三陵に行きました(서삼릉)
こんにちは。どんぐりと太陽です。
今日は天気がとても良かったので、朝鮮王朝のお墓の西三陵(ソサムルン)に行ってきました。
朝鮮王陵は人類の文化遺産として優れた普遍的な価値を認められ、
2009年6月にユネスコ世界遺産に登録されました。
朝鮮王族のお墓は形119基あり、陵は42基、園は13基、墓は64基あります。
朝鮮王族のお墓は墓の主の身分によって呼び名が異なります。
陵は王と王妃のお墓、園は王世子や王世子嬪または王の私親の墓、
そのほかの王族の場合は、一般の人と同じように墓と呼ぶそうです。
500年以上昔の王朝の陵が完全に保存されているのは、世界でも類を見ないそうです。
西三陵(ソサムルン)
西三陵は名前の通り、ソウルの西の方にあり、王と王妃のお墓が三つあります。
三人の王と王妃のお墓は禧陵(フィルン)、孝陵(ヒョルン)、睿陵(イェルン)といいます。
また孝昌園(ヒョチャンウォン)、懿寧園(ウィリョンウォン)、昭慶園(ソギョンウォン)という
三人の王世子のお墓があります。
胎室(へその緒を保管している所)は事前予約すると見れるそうですが、
残念ながら孝陵(ヒョルン)と昭慶園(ソギョンウォン)、側室の墓や王子王女の墓は
現在非公開となっていて見ることはできません。
禧陵(フィルン)
章敬王后(チャンギョンワンフ)のお墓
禧陵(フィルン)は朝鮮第11代王中宗の一番目の継妃章敬王后(チャンギョンワンフ)のお墓です。
章敬王后はちょうどドラマ「女人天下」の時代に生きていた人です。
最初の中宗妃 端敬王后(タンギョンワンフ)は暴君「燕山君」と親戚関係だったため、
廃妃されてしまいました。
中宗と廃妃は慕い合っていたため、中宗は廃妃が居る私家の方に向かい涙を流したそうです。
廃妃は恋しい王様のいる宮殿に向かい、チマを掲げて「切ない思い」を示したそうです。
その次に中宗妃となったのが章敬王后です。
章敬王后(1491〜1515)は1507年に王妃となり、
1515年に第12代王仁宗を生んで七日後に亡くなりました。
睿陵(イェルン)
第25代王哲宗(チョルジョン)と哲仁王后(チョルインワンフ)のお墓
睿陵(イェルン)は第25代王哲宗(チョルジョン)と哲仁王后(チョルインワンフ)のお墓です。
哲宗(1831〜1863)は思悼世子(サドセジャ)の曾孫にあたり、王として1849年から1863年まで治めました。
第22代王正祖(ジョンジョ)イ・サンとは、腹違いの弟である恩彦君(母は淑嬪任氏)の孫という関係になります。
哲宗はもともと江華島で農業を営んでいましたが、第24代王憲宗(ホンジョン)が亡くなり
王位継承者がいなかったため、最終的に即位することになりました。
19歳で即位したので、最初の三年間は純元王后(第23代国王純祖の正室)が垂簾聴政をしていましたが、その後自ら政治を行うようになりました。
哲仁王后は(1837〜1878)は1851年に王妃となったそうです。
孝昌園(ヒョチャンウォン)文孝世子(ムンヒョセジャ)の墓
懿寧園(ウィリョンウォン)懿昭世孫(ウィソセソン)の墓
孝昌園(ヒョチャンウォン)は文孝世子(ムンヒョセジャ)のお墓です。
文孝世子(1782〜1786)は第22代正祖の長男で宜嬪成氏の子で、
ドラマ「イサン」のイサンとソンヨンの息子です。
懿寧園(ウィリョンウォン)は懿昭世孫(ウィソセソン)のお墓です。
懿昭世孫(1750〜1752)は第21代英祖(ヨンジョ)の世孫、思悼世子の1番目の息子です。
早く亡くなってしまいましたが、イサンのお兄さんになります。
それで懿昭世孫と文孝世子の関係は、伯父と甥ということになります。
孝陵(ヒョルン)(現在公開されていません)
胎室、王子王女の墓、側室の墓、懐墓(3〜7日前に予約すると見学可能)
残念ながら孝陵(ヒョルン)は見ることはできません。
胎室、王子王女墓、側室墓、懐墓は見学したい日の3〜7日前にオンラインで予約すると見れるそうです。
電話予約と現場で予約はできないそうです。
孝陵(ヒョルン)は第12代王仁宗(インジョン)と仁聖王后(インソンワンフ)のお墓です。
仁宗(1515〜1545)は第11代王中宗の第一王子で、王として1544から1545年まで治めました。
朝鮮の歴代の王の中で在位期間が最も短い王でした。
仁宗は父の中宗が床に伏すと、一日中そばを離れることがありませんでした。
自分が王になってからも、悲しみのあまり床に伏してしまい亡くなってしまいました。
仁聖王后(1514〜1577)は1544年に王妃となったそうです。
側室墓には宜嬪成氏(ウィビンソンシ)の墓もあるそうです。
イサンのソンヨンの墓ということになりますね。
懐墓は燕山君の母の廃妃尹氏(ペビユンシ)のお墓だそうです。
昭慶園(ソギョンウォン)
昭慶園(ソギョンウォン)は昭顕世子(ソヒョンセジャ)のお墓です。
昭顕世子(1612〜1645)は第16代王仁祖(インジョ)の第一王子だそうです。
ドラマ「推奴」の冒頭で無残に父王の仁祖に殺された「悲劇の世子」です。
西三陵の観覧情報
・観覧時間
夏季(3〜10月)9:00〜18:30 (入場券販売終了時間17:30)
冬季(11〜2月)9:00〜17:30 (入場券販売終了時間16:30)
観覧所要時間 約1時間
定休日 毎週月曜日
・入場料 大人1,000ウォン 子ども500ウォン
・アクセス 地下鉄3号線「三松(삼송)駅五番出口」からバス041番に乗り換え西三陵で下車
ちょっと離れた場所にあるため、行くのは大変かもしれませんが
韓国の郊外の雰囲気を味わうことができますよ。